二月の勝者 ―絶対合格の教室― 5巻【あらすじ、感想】

中学受験界に現れた最強最悪の絶対合格講師

2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!

 

リアルな中学受験業界を描いた話題作「二月の勝者 ―絶対合格の教室―」。

4巻では、夏期講習の様子が描かれました。塾にカンヅメになり、ひたすら勉強の日々。まだ12歳の子どもである生徒たちからはトラブル続出!対応に追われる塾講師の先生方も大変そうでした。でも、小学6年生の生徒たちはこうして受験生としての自覚を身に付けていくんですね〜。

そんな中、桜花ゼミナールの成績トップ、島津順くんの家庭の様子も描かれました。そこで明らかになった島津家父親の偏った思い込みによる教育。偏差値の低い学校は学校じゃない、偏差値の低い生徒をゴミだという厳しい父親。徐々に順くんと彼を支える母親を追い込んでしまっているようで…島津家の行方が気になります。

一方、桜花ゼミナールでは、受験における大逆転「ジャイアントキリング」をなしえる可能性のある生徒が3人いると黒木先生が言います。一体それは誰なのか!?

5巻では、夏期講習に加え、夏期合宿がスタート。受験生の熱い夏、後半戦が描かれます!

4巻のあらすじ、感想はこちら。

二月の勝者 ―絶対合格の教室― 4巻【あらすじ、感想】

2021年1月18日

二月の勝者 ―絶対合格の教室― 5巻 あらすじ

桜花ゼミナールでは、夏期合宿を前に、最上位Ωクラスへのランクアップができる選抜テストが開催されることになり、上のクラスに上がりたいAクラスの生徒たちは必死で勉強をしている。

佐倉 (細かく張り巡らされた糸が、日に日に張りつめていくよう・・・)

佐倉 (こうして少しずつかかるプレッシャーと戦いながら、子ども達は少しずつ、着実に、この夏、「受験生」になっていく。)

黒木の提案したΩ選抜が引き金になり、生徒たちの雰囲気が変わったのだ。

そんな中でも変わらない生徒もいた。6年生で偏差値が最下位の石田王羅だ。家族に言われて自習室に来てもジュースをこぼしたりゲームをして騒いだり、寄り道をしてドブにはまりドロドロの状態でやってきたり…。やる気がないだけでなく、他の生徒の迷惑になり、講師も手を焼いていた。

そんな問題児の王羅にも、優しく接するベテラン講師の橘。佐倉は、なぜそんなに優しくするのかと問うと…

「だってあいつ、毎日 塾に来てるじゃん。」

「俺達いつの間にかそれが当たり前な気がしてるけどさ、そもそも「小学生が毎日塾に来て座ってる」こと自体がさ、すごくね?」

「すごいんだよ!だから、うちの塾に来てる奴らは一人残らず、すごい!」

その話を聞いて目からウロコだった佐倉。

しかし、王羅の様子をずっと見ていた黒木は、独断で今後の方針を決め、保護者と面談をする。保護者も納得したその方針とは、桜花ゼミナールを退塾し、上階にある系列の個別指導塾へ通わせるというものだった。

黒木の判断にびっくりする橘と佐倉。橘は怒り、佐倉も納得がいかない。客観的に見て中学受験に向いていない王羅を、さらに料金の高い個別指導塾に通わせてまで受験させる必要はあるのか?「普通の小学生」の生活に戻してあげたほうがいいのではないか?

そんな佐倉に、黒木は「普通の小学生」とは何かと聞く。翌日の昼休みに、「普通の小学生」の姿を見に行きましょうと。

翌日の昼休みに佐倉が見たのは、ボール遊び禁止、大声禁止などの注意書きのある公園でゲームをしている子ども達。それからトレーディングカード売り場に集まる小学生たち。そう、今の子ども達のコミュニケーションツールはゲームとカードで、仲間と遊ぶには、居場所を得るにはお金がかかるのだ。

そんな中、佐倉は王羅の母と話す機会に出会い、王羅が塾に通う理由を知る。王羅の母は夫と死別し、シングルマザーとして働いている。王羅は学童に通っていたが、学童に通えるのは3年生まで。4年生からは近所の友達と遊ぶようになったが、強いカードが全ての子ども達の間で仲間外れにされていた。王羅は、カードほしさについにおばあちゃんの財布からお金を盗ろうとしてしまう。

精神的に幼く、カードとも友達ともうまく付き合えない王羅を見兼ねて、母は放課後の居場所として一番時間の長い進学塾を選んだのだという。そんな理由でも桜花には楽しそうに通っていた、と。

王羅にとって、桜花は自分の居場所だったのか。それなのに「向いていない」としか考えず、きちんと王羅と向き合わなかったことに気付き、佐倉は落ち込む。

続きは、ぜひ「二月の勝者 ―絶対合格の教室―」5巻をご覧ください!

二月の勝者 ―絶対合格の教室―(5)

高瀬志帆

4.9

試し読みあり
1〜10巻発売中!

二月の勝者 ―絶対合格の教室― 5巻 感想

親は子どもに対して、いつの間にか期待しすぎてしまうんですよね。橘先生の言葉、身につまされる思いがしました。そもそも小学生が毎日塾に来て座っているだけですごい!という考え、本当にその通りですよね。

いつの間にか塾へ行くのが当たり前のことになり、成績が上がったとか下がったということに目を向けてしまいがちですが、周りの小学生が遊んでいる中、遊びたい気持ちに蓋をして毎日塾へ通っている。それだけで褒めてあげるべきだということを、忘れないようにしたいですね。

甘えの効かない「受験」という世界で我慢を積み重ねている受験生は、他の小学生たちより一歩早く大人の世界に踏み込んでいるのかもしれませんね。

それにしても、最近の「普通の小学生」の姿は昭和世代としてはなんだか残念な気がします。公園も禁止事項が多くて思い切り遊べない、ゲームやカードなどお金のかかる遊びが主流…。そういう時代ですかね。

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