二月の勝者 ―絶対合格の教室― 3巻【あらすじ、感想】

中学受験界に現れた最強最悪の絶対合格講師

2020年の大学受験改革を目前に、激変する中学受験界に現れたのは生徒を第一志望校に絶対合格させる最強最悪の塾講師・黒木蔵人!
受験の神様か、拝金の悪魔か? 早期受験が一般化する昨今、もっとも熱い中学受験の隠された裏側、合格への戦略を圧倒的なリアリティーでえぐりだす衝撃の問題作!

 

リアルな中学受験業界を描いた話題作「二月の勝者 ―絶対合格の教室―」。

2巻では、塾での新年度が始まって1ヶ月が経った3月の様子が描かれました。受験生としての道を歩み出した6年生の生徒とその保護者。このまま中学受験に向けて突っ走ってよいのか、それぞれが悩む時期。退塾や転塾を考える家庭も増えててんやわんやの3月でしたが、桜花ゼミナールの生徒たちはなんとかここでがんばることを決意したようです。夫婦で意見の違う武田家、子どもの教育よりも自分の娯楽にばかり興味を持つ父親に、母親がブチ切れるシーンが最高でした!

3巻では、4月から7月までが描かれます。ゆっくりと、でも着実に時間は進み、ついに受験の天王山とも言われる夏休みへ突入します!

2巻のあらすじ、感想はこちら。

二月の勝者 ―絶対合格の教室― 2巻【あらすじ、感想】

2021年1月13日

二月の勝者 ―絶対合格の教室― 3巻 あらすじ

4月の模試を前に、算数の底上げをはかりたい桜花ゼミナールの最下位クラス、Rクラス。黒木がRクラス担当の佐倉に指示した方法は、生徒たちに模試の過去問を解かせることだった。

模試の過去問を解かせるということ自体は普通の対策で、偏差値が上がるとは思えない・・・。が、指示通りに生徒に過去問を解かせる佐倉。予想通り、Rクラスのテスト結果は散々で、特に計算ミスや書き写しなどのケアレスミスが目立った。

黒木に結果を報告する佐倉。

佐倉 「とにかく、ケアレスミスが全然直りません。ただ最近指導している、「できる問題をまず選んで先にやる」という作業自体はできているようです。」

成績上位クラスのΩクラスはミスが当然少ない。それに比べRクラスにミスが多いのはなぜか、と黒木は問う。

佐倉 「え・・・っと それは・・・ 注意力が足りないのと演習量が足りないのと・・・」

黒木 「そういうのをひっくるめて一言で言うと、「バカ」って言うんですよ。」

黒木の言葉に怒りで顔が赤くなる佐倉。そんな佐倉に対し、黒木は言う。塾講師が絶対に言ってはいけないこの言葉をあえて使ったのだと。

黒木 「基礎の計算問題の重要さが いまだにわからないような「できない」子は、「できる」子の真似自体が無意味。」

黒木は、過去問の算数の問題を手に取り、8問中4問めまでのところで破く。

黒木 「模試の問題半分でおしまい。後半の大問やる資格なし。」

偏差値が特に低かった偏差値30台の4名には、次は、同じ50分で半分の量の問題を解かせてみるようにと黒木は指示する。

黒木 「ただでさえ2割強しか取れない点数を、はなから半分、盛大にドブに捨てさせてやってください。」

その言い方には納得できないものの、黒木に言われた通りに実施された次のテストの時間中、佐倉はあることに気づく。

佐倉 (一昨日やった時よりも、落ち着いてる気が・・・する?)

テストは終了し、採点をしながら佐倉は驚く。4人中3人が10点以上アップしており、結果偏差値も5ポイントもアップしていたのだ。

点数がアップした理由、それは「焦り」を取り除いたからだ、と黒木は説明する。たくさんある問題からできる問題を仕分ける、それ自体が焦りとなってしまうRクラスの生徒。最初から「半分しかやらなくていい」と、焦りを取り除くことでミスが減ったのだ。

とはいえ実際の入試では、配点も分からないし前半が簡単で後半が難しいとも限らないので、この方法は使えない。あえてこのようなやり方をした理由は・・・?

黒木 「基礎問題をおろそかにしないことの重大さを体感できるからです。」

黒木 「何も難問までできなくても、自分の実力で解ける範囲の問題をしっかり解くだけで確実に点数が上がる。」

黒木 「「自分の実力で点数と偏差値を上げることができた」 この体験は、どんな喜びにも代えがたい。」

黒木 「「点が取れた!」という事実。どんなご褒美よりも、これにかなう喜びと原動力はないんですよ。」

黒木の言う通り、10点もアップした答案を見つめ、とてもうれしそうな表情を浮かべるRクラスの武田勇人。ゲームの時間欲しさに宿題の答えを丸写ししていた生徒だが、今後は変化が現れるのか・・・!?

そして5月に。面談が近づき、生徒への理解を深めようと一緒にお弁当を食べる佐倉。生徒と気軽な話をすることで、その子の好きなことから本当に行きたい学校を知る佐倉。かわいい制服を着たい、野球の強い学校に行きたい、など、それは必ずしも提出されている第一志望と一致するものではなかった。親の希望と子どもの希望が違うってこと・・・?

佐倉 (だとしたら、優先すべきは、親の希望?子どもの希望?)

子どもたちの「夢」を考慮した志望校選びをしようと考え始める佐倉に、黒木はこう言い切る。

黒木 「まさか小学生の夢なんかを、志望校選びの理由付けにしてはいないですよね?」

黒木 「子どもは裏切ります。言うことを真に受けてはいけません。」

続きは、ぜひ「二月の勝者 ―絶対合格の教室―」3巻をご覧ください!

二月の勝者 ―絶対合格の教室―(3)

高瀬志帆

5.0

試し読みあり
1〜10巻発売中!

二月の勝者 ―絶対合格の教室― 3巻 感想

黒木先生、相変わらずの暴言ですね・・・!子どもに対する態度は優しいのに。なぜ裏ではこんなに冷徹なのか・・・。何かトラウマ?事情がありそうなシーンも出てきましたね。黒木先生が頻繁に尋ねている相手は誰なのか、謎は深まるばかり。

3巻では、中学受験に関して、親の希望と子どもの希望、どちらを優先すべきか、という話題になりました。ベテラン講師陣はそろって親の希望優先にすべきとの意見でしたね。私立の授業料を払うのは親なのだからと。

でも、それって子どもの個性や意思を無視しろということではないと私は思います。親から見て子どもに良いと思う選択肢と、子どもの意見をすり合わせていく、ということが大事なのかなと。

子どもはまだ成長途中であり考えが未熟だったり経験不足だったりしますが、「自分で選ぶ」という工程は絶対に必要だと思います。自分の人生に自信と責任を持つためにも。

桂先生が言っていた、まず親だけで学校見学に行き、気に入った学校のみを子どもと一緒に見に行くという方法。親の意見と子どもの気持ちをすり合わせるという点からすごく良い方法だなと思いました。

桂先生の言葉、「公立中学でもいいところ、高い学費を払い続けて私立中学に入れる理由、手に入れたいのは「学歴」だけ?」に考えさせられました。よい環境で学ばせたい、生涯付き合える友達と巡り合ってほしい、お互い高め合える仲間と切磋琢磨してほしい、有意義な授業を受けさせたい、親にはそういった様々な思いがあるはずです。中学受験をはじめたのは子どもの将来を考えてですよね。

その思いを大切に、でも押し付けることなく、子どもの気持ちも大切に。親になるって難しいことですね。

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